鍼灸業界における広告規制について

鍼灸院は広告を自由に出せない

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ここに書かれていることは、全て事実です。ここに書かれていることを実行し、それによって損害が発生したとしても私は一切の責任を負いません。

私は規制なんて気にせず、好きに作ったチラシをポスティングし、飲食店などに置いてもらいました。

それが原因で保健所に注意されるなど、問題になったことは1度もありません。

そういった経験をここでまとめて紹介いたします。

商売するなら宣伝してあたりまえ

商売をするにあたって、宣伝をしなくてはいけないのは子どもでも分かることです。

どこの世界に宣伝もせずに商売をする人がいるでしょうか。

看板に代表される宣伝広告には、各企業が大金をつぎ込み誰よりも目立とうとしています。

Amazonやイオンでさえ広告することをやめません。

なぜかといえば、広告をやめるとAmazonやイオンでさえ売上が落ち込むからです。

しかし鍼灸院はその宣伝を法律によって規制され、自由に宣伝をすることができません。正確には広告に記載してもよいことが決められていて、それ以外はだめだというのです。

ではどういったことなら広告に記載してよいのか、あらためてここで確認してみたいと思います。

広告できる事項(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師に関する法律第7条第1項)

  1. 施術者である旨並びに施術者の氏名及び住所
  2. 業務の種類(あん摩業、マッサージ業、指圧業、はり業、きゅう業)
  3. 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
  4. 施術日又は施術時間
  5. その他厚生労働大臣が指定する事項(平成11年3月29日付け 厚生省告示第69号)
  6. もみりょうじ
  7. やいと、えつ小児鍼(はり)
  8. あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第9条の2第1項前段の規定による届出をした旨
  9. 医療保険療養費支給申請ができる旨(申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る。)
  10. 予約に基づく施術の実施
  11. 休日又は夜間における施術の実施
  12. 出張による施術の実施
  13. 駐車設備に関する事項

信じられないことに施術料は記載できません。

施術を受けるのに幾ら必要か分からないような鍼灸院へ、施術を受けに行くような人が世の中にどのくらいいらっしゃるでしょうか。

料金が分からない高級寿司屋に行くような感覚で、「ちょっと鍼してくらぁ」なんて粋な人はいません。

ほとんど全ての人が鍼灸を受けるにあたって、その施術料金を知りたいのではないのでしょうか。

院の名称も自由に決められない

私は鍼灸院の名称を決める際、なんたら鍼灸院とせずに、カタカナを多用した院名をつけました。ここで院名は明かせませんが、全てカタカナでどこにも鍼灸院という言葉は入れませんでした。

その際に保健所から、私の希望した院名では鍼灸院かどうか分からないので却下すると言われました。

どうしてかという私の質問に保健所はこう答えました、「何の店か分からないようでは利用する人にとって不利益となる場合があるから」と。

外から見て料金も分からないような鍼灸院の方がよっぽど不利益ではありませんかと、保健所の担当者に詰め寄ってみましたが、それとこれは話が別だと聞く耳を持ちません。

法律では院名に使ってはいけないような言葉として、いくつかの規制はありますが、鍼灸院という言葉を絶対に使わなくてはいけないということは何処にも書かれていません。

そもそも法律を解釈して、「これは良い」「これはダメ」と判断してよいのは、この国では裁判官だけです。

保健所の担当者が判断してよいような、そんな程度の低い問題ではありません。

どうしても希望通りの院名にしたいと訴えたところ、なぜそのような院名にしたいかという理由書を保健所の所長宛に書くことで、希望する院名を受け付けていただけました。

私がチラシに記載したこと

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院名は希望通りになりましたが、広告するにあたっての問題が残りました。

保健所にはそれとなく聞いてみたのですが、やはり法律は法律だというだけで話にもなりません。

そこで思いついたのが、「気にせず好きなことを書く」という、至極あたりまえのことでした。当然ですが、「癌を治す」などとは書きません。

「広告できる事項(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師に関する法律第7条第1項)」にある1から13の項目以外で私が書いたのは次のようなものです。

  1. 診療時間
  2. 施術料金
  3. 鍼の技法
  4. 鍼の効果
  5. 自己紹介
  6. ホームページアドレス
  7. フェイスブックアドレス
  8. メールアドレス

①の診療時間は、法律では施術時間と書くこととされています。

これはどっちでもいいかと思いましたが、多くの人にとって馴染みのある診療時間という言葉を選びました。

②の料金については、60分6,000円、90分なら9,000円と細かく書きました。

更にお灸だけの料金や、クイックマッサージの料金も記載しました。

ここまでで保健所に注意されて当然の内容です。

注意されたらされたときのことです。そんなことを気にしていたら商売はできません。

鍼灸師になるまでにサラリーマンとして働いていたことがありますが、アレコレ気にしていたらチャンスは逃げていくばかりです。もし保健所が何か言ってきたら、真正面から衝突する覚悟でチラシを撒きました。

春夏秋冬、季節ごとに4回チラシを撒きましたが、とくに注意は受けませんでした。

※これは私の体験を事実のままに書いたものです。私と同じ事をし、あなたに損害が発生したとしても私は一切の責任を負いません。自分のことは自分で責任をもって行動してください。